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福島市から新潟市へ一家避難した子育て主夫の些細な気づき


by zaoribiyori

Come on!!! 二イガラ!!  日本海夕日コンサート

 ずいぶん前から楽しみにしていた新潟名物のライブだ。夕日が沈む浜辺でみんながビール片手に熱狂する。会場の青山海岸は、家から徒歩30分足らず。ここに住んでいて行かない手はない。

 昼間から持っていくものの準備に取り掛かる。午後に妻が2時間ばかりの休日出勤に出掛けたので、1人でせっせとクーラーボックスに飲み物や食べ物を埋めていく。まずはビール、そして保冷用の凍らせた麦茶。近所の個人直売所から枝豆ととうもろこしを買い込む。ちなみにこの直売所を、うちは大変重宝している。新鮮で安い上に顔なじみにもなっているのでサービスもしてくれる。今の季節だととうもろこしは1本50円~100円、ズッキーニが2本入って150円、トマト2個で100円。販売2日目になってしまうとナスなんか5本入って50円っすよ。こんなのある?売れ残りの大量の大葉やししとうをポンとくれる。ありがたいよ、おいちゃん・おばちゃん。
 とうもろこしや枝豆は、2日に1回は買ってくるので、塩気を含んだ茹で方がこなれてくる。いなり寿司をたっぷりとタッパに詰める。モロキュウは妻のおばあちゃんが作った味噌を付けて食べる。お菓子やなんやをしのばせて準備完了。

 妻の帰宅後、日差しが和らぎ浜からの気持ちよい風が吹き始めた夕方、おもむろに家を出る。娘をベビーカーに乗せて妻が押し、僕がクーラーボックスを乗せたカートをガラガラと引きながら現地に向かう。浜辺に近付くにつれ、あちこちから人が集まってくる。17時開演だったが、暑い時間帯を避けるために17時半ごろ現地に到着。入場無料のライブだが、運営費として1人500円のカンパを求められ1,000円札を箱に入れる。この日ばかりは遅くまで営業している5~6軒の海の家は、大変な盛況だ。広いビーチの遠くにステージが見え、前座的な人が歌っている。我々はライブでガンガンに手を上げ吠えまくるというより、多少アーティストが見えなくてもビール片手にいなり寿司を頬ばるのが主目的なので、ゆったりとした場所を選んでシートを広げた。娘が多少走り回ることもできるゆったり感だ。

 今夜のメジャーどころは、綾戸智恵、キマグレン、岡本真夜といったところ。1本目の缶ビールを空けたころ、岡本真夜が出てきた。観客はいつの間にか増えていて、自分たちの後ろも砂浜が見えなくなるぐらい埋まってきた。いよいよ夕日は水平線まで近づく。18時半ごろ。正確に言うと、青山海岸から見える夕日は日本海に沈むのではなく、遠くにうっすら見える佐渡ヶ島に沈む。西側の空をオレンジと水色のグラデーションが覆い尽くす。夕日が完全に沈んだ頃、いよいよキマグレンの登場だ。空は見たこともないような色と色が重なり合いマジックアワーを迎え、ビーチは総立ち状態となった。僕も娘を抱きかかえ叫び、妻は跳び跳ねていた。曲中にキマグレンが「ニイガッラー!」と吠えた時、鳥肌が立ち何かがこみ上げてきた。新潟に越してきて約1年、俺もようやく新潟市民になったんだなと思った。

 娘が飽きてきてグズり始めた頃を見計らって、帰り支度を始める。ステージは綾戸智恵に切り換わる時だ。残念だが背中で綾戸を聴きながら会場を出る。運営スタッフや出口の警備員に「お疲れ様ですね」と声をかける。こんな大がかりのイベントを行政や市民が一体となって実行する新潟市に、僕たちが住んでいることを本当にありがたいと感じる。
 浜風を頬に受けながら家路につく30分は、アルコールを飛ばすのにちょうどよい時間だった。来年ももちろん行く。ブログを読んでくれている友達諸氏よ、こんなライブもあんまりないから、来年は遊びにおいで。泊っていいから。
by zaoribiyori | 2012-08-04 22:54